ガッチャマンと『正義』のはなし

2話を見た時点で「なんでこんな面白いアニメが話題にならないんだー!うがーー!!!」なんて思ってたんですが、
最近はてな界隈で盛り上がってきて、自分と同じ思いを抱えていたひとがたくさんいたことになんだか嬉しくなったりしました。
そんなこんなでやっぱり自分も記事を書かなければ!と決意。 というか見ると語りたくなるのがガッチャマンクラウズの魅力でもあるのです!

しかし、ガッチャマンクラウズのどこが面白いのか…というのは、もうすでに書かれている記事の完成度が高すぎて書く必要を感じない…。


ガッチャマンクラウズ』 3つの対立軸
http://dokaisan.hatenablog.com/entry/2013/07/31/233709

ガッチャマンクラウズが予想以上に面白いアニメだった、という話 - www.Swatz.net
http://www.swatz.net/entry/2013/07/30/203705

ガッチャマン クラウズ』を薦めたくなる三つの理由。 - 脳髄にアイスピック
http://d.hatena.ne.jp/Lobotomy/20130731/p1

アップデートされるヒーローと世界「ガッチャマンクラウズ」 - 藤四郎のひつまぶし
http://d.hatena.ne.jp/alphabate/20130721/1374402608


面白い記事がたくさんある

そこでガッチャマンクラウズでは大衆とヒーローを対立軸になっているけど、そこに正義についての横糸が張っているんじゃないかなと思いついたことをつらつらと書こうかな。

GALAXの正義

ガッチャマンクラウズではGALAXというSNSサービスが登場する。
GALAXの特徴的な機能は、困ってることを丹下桜ボイスの総裁XというAIに相談すると、付近でその悩みに対応できそうなGALAXユーザがいないかを検索しマッチングしてくれるというサーボスだ。
助けを求められたGALAXユーザは基本的には善意でそれに答え「世界をアップデート」させる。


いたるところに登場するGALAXのキャッチコピー

そんなGALAXの開発者である爾乃美家 累は大衆という存在を総裁Xでマッチングさせることでヒーローがいなくても「世界をアップデート」できる世界を目指している。
しかし、善意によって動いているシステムが間違った情報を元にして動き出したとき、どうなってしまうのか。
大衆の力で世界をアップデートしようという思想なのにギャラクターから選ばれたハンドレッドにクラウズの力を与えるという矛盾をかかえている所もすこし不安だ。


ネット(大衆)の力をハンドレッドに貸し与えている?

累はGALAXをつかって人の心のもつ「善意」を武器にして世の中を良くしようとする。しかしその善意をコントロールする中枢である総裁Xは特別でヒーロー的属性をもつことが不安の影を投げかけている。

ガッチャマンという存在

作中でGALAXと対になっている存在がガッチャマンだ。
ガッチャマンは特別な力を持ったヒーローなので個人で大きな事件にも対応できる存在だ。
しかし、第3話でガッチャマンがそれまで「敵」として退治してきたMESSという宇宙人が実はそれほど脅威ではない、コミュニケーションが可能だという事実が判明する。

ここでガッチャマンチームがもっていた「正義」にすこし疑問符が浮かび上がる。

そんなガッチャマンに任務を与えている司令官的存在のJJは「評議会」のメンバーで宇宙人だ。ガッチャマンチームのリーダーであるパイマンやO・Dはどうやら他の星でもガッチャマンとして活動してきた宇宙人らしい。
第2話でパイマンがテレビで政治家の汚職ニュースをみながら「ったく地球人は、レベル低いわ」と語るところも上から目線でなんだか他人事のような感じをうける。


いまいち何を考えてるかわからないJJ

また4話では、地球は保護観察中の僻地の星だと語られる。宇宙には多数の文明があり、地球はその中でも文明が遅れているせいかなんなのかで宇宙同盟から保護されている設定らしい。
つまり地球人は上位の存在に保護される被保護の立場なのだ。
これは作品全体を通して地球人(マス)と宇宙人(エリート)という対立軸にもなっている。

今のところガッチャマンチームはJJの指令に従っているだけなので、地球の正義のためというより、もっとスケールの大きい宇宙文明が決めた正義に従っているようにも思える。

一方、地球人でありながらガッチャマンをやっている丈と清音は正義を行使することに積極的だが、行為の意味にについては深く考えてはいないっぽい。

実はガッチャマンチームではあまり正義観の共有はされてなくて、なんかよくわからん評議会の意向や個人の信条で動いている。

はじめという存在

そんなガッチャマンチームに新人として入ってきたのがはじめだ。
はじめは初戦から「MESSは敵として排除する」というガッチャマンチームの行動指針を無視してMESSとコミュニケーションがとれること発見。被害を根本から食い止めることに成功する。
ガッチャマンチームがいままでやってきたことをひっくり返してしまったのだ。

はじめは肩書きにはこだわらず、じぶんにない視点を想像することのできるキャラクターだ。
第4話でも丈は敵だといって相手にしていないベルク・カッツェの言葉についても頭を悩ませたりしている。悪事を働くカッツェの言葉にも真実が含まれている可能性を考えることができる。

この作品にはいろいろな人が(それこそ宇宙人まで)それぞれの考えをもって登場する。

そこで複数の視点を考慮して行動できるはじめというキャラクターが今後どんな影響を与えて、どういう方向にベクトル合成していくのか、注目したい。





あとはじめちゃんのおっぱいにも注目したいッス!

(はじめちゃんがおっぱい大きいのはナウシカのおっぱいが大きいのと同じ理由だと思うのだ)