『超次元ゲイム ネプテューヌ』1話戦闘シーンが超気持ちよかった

最近始まった『超次元ゲイム ネプテューヌ』を見ていて、戦闘シーンの気持ちよさに驚きました。
今期アニメは15本くらい観ているけど、一番「ハッ(゜ロ゜」とさせられたシーンだった。
というわけで。どうしてそう感じたのか ということを自分なりに考察してみましたー。

カットが切り替わるテンポとリズム感


戦闘シーンの入りは、まず遠景のカットから始まります。

そこから主人公が前転をしながらカメラに向かってくる。

そして次のカットでは主人公の顔のアップ。「これから見せ場がはじまるよ」って感じですかね。

そして刀を抜いたシーンですこし絵を止める、これが一連のカットのキメです。
この、導入→誘引→キメ の流れがキレイなのが気持ち良い感覚の原因なのかも。

次は戦闘シーンの合間の場面です




ネプテューヌと妹のネプギアの左右のカットが繰り返されるシーンで、リズム感があり様式的にもきれいで良いです。

こうして見ると、どちらのシーンもテンポよく、リズム感がある作りになっています。

アニメ(映像)は"動いている"という特性上、絵画や漫画と違い、視聴者の時間を拘束してしまいます。
つまりアニメを見ているとき、アニメが動いている時間と視聴者が観ている時間は同期しているんです。
だから映像をみている時間を視聴者に楽しんでもらうには、厭きさせないよう映像に緩急、リズムをつけることが大事で、それが映像のダイナミズムにもなります。
この戦闘シーンのリズムは非常に明快で、視聴者を引っ張っていってくれるものになっています。

カット同士が生み出す空間の連続性


ふたりで丘を駆け下りる

ネプテューヌが敵を倒したポーズのまま一瞬固まる。

すると右から妹のネプギアがフェードインしてきて、そのままネプギアのキメシーンへ

ネプギアがスライヌを倒すと

後ろにお姉ちゃんがいた!

それまでのカット割りもふたりの位置関係がわかりやすいものに作られているし
キメカットの次に横からフェードインさせることでカット同士がスムーズにつながって見え、視聴者が"そこにある"と感じることのできる空間性も獲得しています。
また最初モンスターによって隠れている場所からネプテューヌが現れることで、より空間性が強調されます。

総論

次々と場面が進み、巻き戻してみることが難しいアニメという媒体では、わかりやすく、かつ順序良く説明していかないと視聴者の理解が追いつかないということはまま起こるんじゃないかと思います
それがこのバトルシーンでは良くできていたんじゃないかなー。
バトルシーンというスピード感が大事な場面で、リズムとテンポがよく、しかも奥行きを感じさせる画面構成をつくる技術はすごいです。
調べると向井雅浩さんというかたがコンテと演出をやってるみたいで、これからはチェックしなければ・・・。
というわけで、そんな素晴らしいバトルシーンが楽しめるネプテューヌをみんな見ようよ!

あと最近だとドキプリ20話で変身バンクからカットが変わってもポーズがそのままだったのも"同じ時間にある"と感じるいい演出でしたね。
 

映像の原則 改訂版 (キネマ旬報ムック)

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